OVERMAN FORUM

　富豪から依頼を受けたトキは気にしなかったが、敵の多い男であったのは確かだ。それ故にこの結果は当然といえるのだが、釈然としない点が残されていた。
「ご先祖繋がりさ。名を『輝けるもの』(デーヴァ)という。頭の固い魔術師の集まりでね、やって来た二人───ジンにミラクと呼び合っていたか。奴らの印象からして、組織の体質は変わっていないようだった。厄介な奴らだよ」
　争いが起こせない骸骼都市に住みながら、どうやって富豪は暗殺されたのだろうか？　大海原を望む海岸沿いに建てられた豪邸は、死者で溢れ返っていた。主は無論、執事から従者になけなしの護衛まで、殺戮の限りが尽くされていた。
　特に獣具は、大戦時代のどさくさで一般に出回った未回収のものを根気よく探し、在処を知り次第どんな手を使ってでも手に入れようとした。賊の類ならば傭兵を、同類のお仲間ならば悪漢を雇って奪い取った。悪い評判の尽きない男だった。
「ジン…」「あれ、旦那も知って───」　挙げた名前に反応したトキの変容に、フェイベルはキュッと口を結んで目を見張った。　トキの体から火属の魔力が沸き立ち、陽炎の如く姿を揺らめかせた。感情を沸々と煮え滾らせているのが一目で分かる。　トキの眼光に晒され、火蜥蜴の尻尾を渡さないよう握り直す。「その魔術師達のなにを警戒している？ 知っていることを話せ」「旦那、悪いことは言わん。関わらない方が身のためだ。これ以上奴らを知ったって得するものはないぜ」http://www.miumiu.leftlanemethod.com　まさか骸骼都市で殺人が起こるとは誰も想像していなかったのだろう。トキとフェイベルが訪れるまで捨て置かれ、人目に触れなかった死体はかなり腐敗が進んでいた。miumiu 長財布 st.cocco 5m1109　調べたフェイベルが死後一ヶ月は経過していると話すと、トキは探るような目でフェイベルを見た。「お前がついて来た理由がコレか？ 予期していたな、フェイベル」
「あくまで推測だったさ。まだ話していなかったが、俺も自宅で襲われてね。ソイツらの目的が俺の制作した獣具だったもんだから、依頼の出所も狙われたんじゃないかって」
対話～蒐集家の邸宅
　トキに依頼した富豪は、珍品稀少品に目のない男だった。古今東西の品は勿論、獣の剥製や名のある人物のミイラなど悪趣味なものまで節操なく集め、それは材獣にまつわるモノも例外ではなかった。
「気にした理由はなんだ。その賊を知っていたのか？」　投げかけられた鋭い質問に、フェイベルは白を切るのは止めて答える。
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